お久しぶりです。週末肩を休めて少し調子がよいので、久しぶりにブログ書きます。
夏休み中は水産高校や商船高専などからのSNSとかサイトが活発でした。なんたって夏は学校公開や体験会が各地行われているからです。先ほど鉄腕DASHで伊勢志摩が出ていて、三重県立水産高等学校まで伺ったことを思い出しました。
ちょうどTVでは「グリル厄介」が行われていました。これは生態系が壊れて急激に増えた魚を捕獲する企画で、この数年大変興味深く拝見しています。今回のターゲットは「ウツボ」伊勢志摩の名物イセエビやタコを食べつくしているとのことで海域の推定1万匹にチャレンジ。実際に映像でウツボが大量捕獲され、伊勢海老が全く海域で見つからないのがうかがえました。
/#鉄腕DASH 9/24日曜よる7時⭐️
— ザ!鉄腕!DASH!! 公式 (@tetsuwan_DASH) 2023年9月23日
\#グリル厄介
三重の海から伊勢えびが消えた…!?
食い荒らす凶暴な肉食魚を
水中ドローンを使った奇策🎣で#城島茂 #リチャード 捕獲なるか🔥
厄介なそいつを…
美しく美味しい和食&フレンチに! pic.twitter.com/604nAPZLIB
これだけ見ると「ウツボ」って厄介なんだと思うんですよ。しかし、一方今月驚いたツイートがこちら。高知県須崎市の魚屋さん多田水産さんのツイートです。
ご好評いただいておりましたウツボのタタキですが、取り扱いを終了させていただきます。
— 多田水産(の中の人) (@tada2547) 2023年9月14日
もともと年内いっぱいで取り扱いやめる予定でしたが前倒しです。… pic.twitter.com/5Ts4azqs4h
高知県ウツボたたきで食べるんですね!そして、すでに水産資源減少によりサイズが小さいものしかないので取り扱い停止を決断されたと。厄介者を県外から輸入して販売している状況とのツイートも見当たりますので、本当にところ変わればというのが分かります。
水産環境自体が温度上昇などで変わってしまったと、特にこの5年ほど言われています。ウツボの増加も水温が高くなって黒潮に乗って生存海域が北上したのが、大きな原因なんですね。
国内の水産資源復活は、全国各地でこの10年ずっと訴えられています。今月17日には「全国豊かな海づくり大会」が北海道で開かれ天皇皇后両陛下が参加されました。
水産資源管理によって国が豊かになるのは、ノルウェー等他国で明らかなんですよね。一度調べたのは2016年。
2019年には漁業法が改正され水産管理の第一歩が始まったのですが、
この1年は魚の値段が上がって高級品となったことが、一般にも知られるようになりました。このブログが始まった10年前には一切れ100円のサケの切り身は当たり前でしたが、今では200円が最低ラインです。世界中の人が魚を食べるようになって、輸入する魚の値段が世界価格になったからです。
どうして水産資源を日本全体で積極的に管理保護できないんでしょうねえ・・・10年悩んでますが、東京海洋大学准教授の勝川俊雄先生が今月ノルウェー訪問して、その理由をツイートされていました。
ノルウェーを訪問して、日本の漁業改革が頓挫している理由がよくわかった。法改正はしたけれど、法を守らせる強制力と罰則がない。管理を推進していくのに不可欠なモニタリングや監視がない。だから、ルールが守られないのだ。 pic.twitter.com/V2WZ1TV5mZ
— 勝川 俊雄🐬 (@katukawa) 2023年9月23日
ルールがないと、楽な方に逃げる。なかったことにしようとする。
これはコロナウイルスが5類になったとたんにマスクをやめるのが当たり前という雰囲気にしたのと同じですね。 強制するルールがないからってウイルスは消えないのに、消えたようにふるまって「コロナが明けた」という表現を使う。
あわせて、ルールがないことで利益を得ている組織があるのでしょうね。本当に改めて魚を復活させるためにルールの強制力は必須だと思います。
まあ、今年はサンマは中国が近海での漁業を避けているので、1匹250円程度、9月であれば思ったより安値です。昨年350円とか400円だったですもんね。とりすぎないでサンマもぜひこれからも味わえることを希望します。