12月になりました。お久しぶりです。先日星野源のオールナイトニッポンで星野源が「最近自分のなかでキリンジリバイバルがきてるので」とキリンジしばりの選曲をしておりました。それ聞いたら伝染しまして、今週通勤時間のBGMキリンジだらけです。アルバム1つしか携帯に入れてなかったのでSpotifyで聞いて満足!Spotifyほんといいですよ。
星野源 自身のKIRINJIリバイバルとオススメ曲を語る https://t.co/slrnHdbbv5
— みやーんZZ (@miyearnzz) 2016年11月29日
(星野源)ここ数日ですね、俺の中で怒涛のKIRINJIリバイバルが発生しましてですね。僕、ハタチとかそのぐらいの頃、KIRINJIしか聞かないという時期がありまして(笑)。
エイリアンズ by KIRINJI #NowPlaying https://t.co/N7uEkkv6fE やっぱりこれが一番好き
— てすてっど(testedquality) (@testedquality) 2016年12月2日
さて今日は12月1日に放送されたNHK総合「クローズアップ現代+」を紹介します。
タイトルは「白いダイヤウナギ密輸ルートを追え!」ウナギについてはこのブログでも何度か紹介してきました。ウナギはWWFからパンダやトキ同様絶滅危惧種指定をうけた生物であるのですが、一方で日本人の好物でもあります。そしてこの2年で1000円台が用意されてた鰻屋でのかば焼きはすでに3000円台でも安い状況という高騰ぶり。
その理由としてはウナギの稚魚が激減で高騰しているから。まだ稚魚からしか養殖できないため、稚魚が重要なのです。しかしすでにヨーロッパではウナギが輸出禁止(日本人が食べて激減)これより稚魚はアジア各国で高値取引される対象となり、そこに裏社会が入り込むようになりました。
しかしニュースなどでは取り上げることもなく、新聞雑誌での記事は掲載した直後に削除される状況。最近私もブログで取り上げたこちらを参照してください。
特定雑誌しかうなぎの不透明取引を扱ってきませんでしたが、今回NHKが番組で取り上げることについて、フリーライターでこの問題を追っかけてきた鈴木智彦さんがリアルタイムでツイートをしていました。
今日のクローズアップ現代+はシラスウナギの特集で楽しみ。実は俺、この記者にレクチャーしてもらって取材を始め、田舎庵のオヤジさんなどを紹介してもらいました。淡水魚が好きすぎて自宅でウナギ飼ってるような人で、俺が取材する何年も前から地道にウナギを追っかけ、軽く10年以上取材してます。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
私今回は鈴木さんの解説付きでリアルタイム視聴をしました。TVを見ていない方は上の番組HPにある概要を見ていただくだけでも内容は伝わるかと思います。できればNHKオンデマンドを見ていただけると嬉しい。ここでは番組を見ながらの解説ツイートを並べます。解説にはさかなクンさんが出てきました。これは意外。今までこのような批判となる番組では出てくることがない方でした。ところどころで解説でダジャレを挟んでくれるのですが、これがなかったらつらい映像が続きます。
業界誌は持ちつ持たれつで、距離が近いのにグレーな部分に触れない。でもNHKにはそれがない。10年以上かけ、生態から流通に至るまで、ウナギのことなんでも調べ上げてて、水産学者の派閥とか、諸悪の根源的ウナギ業者とかにも精通しており、今日の番組も捨ててることのほうが圧倒的に多いはず。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
最初に出てきたのは稚魚を買い付ける国内の業者。稚魚は香港から来ている。ただ稚魚は香港では採れない。じゃどうしているのか?
シラスの一発目の値段は、日本の大手業者がシラスの季節になるとこぞって台湾にいきまして、みんなで談合してきまります。豊漁なら安い。でも早い時期のシラスは大方200万越えます。業者が泊まるホテルも、よくいくクラブも分かってたので、張ろうかとおもったけど予算の都合でやめました。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
シラスは一キロ、ざっと5000匹単位で扱われます。日本国内はキロでやるけど、海外の業者はいっぴきいっぽき数えて送る。300万だと一匹600円。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
シラスが一匹600円!半年で成魚になるのだそうですが、絶対全部育つはずがない。
シラスはまず台湾で獲れます。その後、中国、韓国、日本です。海流の関係で。この時期のシラスははやいシラスと言われてて、夏の土用の牛に間に合うのですごく高くなる。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
香港のどこにシラスの立て場があるかがずっと謎だった。うみっぺりにあると当てを付けて、現地のコーディネーターに頼んだけどわからなかった。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
シラスを運ぶ、「運び屋」が一番グレーで、がちマフィア案件になりまして、俺が取材行ったときは当日ドタキャンされちゃった。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
ウナギの原産地はDNA調査でわかるのだとか。そして輸出禁止のヨーロッパウナギについても国内の売り場でこの数年見つかっています。
ヨーロッパウナギのシラスもいまだ密輸されて、中国の養鰻場に入ってます。今年、DNA検査したら出る、と業者は言ってました。ヨーロッパからの集積地はモロッコ。そこから香港、中国、日本に入る。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
シラス漁師(合法)→問屋(合法)→輸出業者(半分合法)→運び屋(非合法)→香港の立て場(合法だけどかなりがマフィア経営)→日本の養鰻業者→俺たちが食う。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
つまり2007年以降下記のような状態になったことが判明。
「香港からのシラスウナギの輸出が急増したのはいつだっけ?」
— ano_ano (@ano_ano_ano) 2016年12月1日
「ええと…2007年だね」
「台湾が輸出を禁止したのは?」
「…2007年だね」
「もひとつ質問いいかな」
「台湾のシラスウナギはどこいった?」
「…君のような勘のいいガキは嫌いだよ」
NHK #クロ現プラス
この映像をみてた私のTLではこのような感想が
売買されているのがウナギってだけで放送で出てくる内容や関係者はシャブを扱ってるのとまったく同じだな。#NHK
— ナスカの痴情ェ (@synfunk) 2016年12月1日
大手スーパーの戦略広告がどうだろうと、買うヤツがいなければいいのさ・・・。逆に、どんなに絶滅の危機だろうが買う人間がいる限り、商売する側は金になるならなんだってするからなぁ・・・
— どるちぇびーた!!@玉狛支部 (@pacs_romana) 2016年12月1日
番組はあっという間に終わったと感じる充実度。さかなクンさんと一緒にでてた黒瀬総一郎記者は、さかなクンさんと長年のうなぎ仲間として紹介されました。
黒瀬さん、飼っているウナギに名前付けてまして、どんな名前かについては鉄板で滑らない話という自信があるんですが、プライバシーの侵害になるのでやめておきます!
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
黒瀬記者:どれだけの量が関わっているか、全体像は分からないんですけれども、私たちが口にしている可能性はあります。
この黒瀬記者のコメントに鈴木さんがツイート。
日本人が黒いウナギを食う確率は、おそらく6割強。これはデータで裏付けできる。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
半分以上はこの密輸でのウナギ。先ほど番組内での輸出統計情報やDNAの調査から裏付けできる状況。それを土用の丑の日に一気に日本人が食べているわけです。こんなシリアスな状況ですがそれを認めていない水産庁などの公式見解からすると、NHKとしては黒瀬記者のコメントがぎりぎりなのでしょう。また水産系やスーパーなどがスポンサーの民放では絶対できない内容です。これにさかなクンさんが乱獲への危惧を告げつつダジャレを挟み続けます。番組ページでわかるこのダジャレがね、番組見てる間はほんと救いだったくらいのシリアスな内容でした。
テレビの精一杯までやってた。さかなクンいなかったらシリアスすぎて観られなかったかも。
— 鈴木智彦/SUZUKI TOMOHIKO (@yonakiishi) 2016年12月1日
非常に良い番組でした。水産庁の「漁獲制限など必要ない」という見解に真っ向から反論してました。まとまりはないですが、こんな状況だと前回書いた外圧に近い流れに頼ってでも変えることが必要だと心から思いました。
今日のNHKうなぎは本気だ。うなぎの制限は必要ないといいつづけてる水産庁に喧嘩売ったぞ。
— てすてっど(testedquality) (@testedquality) 2016年12月1日
本当にいい番組でした。ありがとうございました。