こんにちは。本日は水産高校のHPより。山口県立大津緑洋高校の水産キャンパスにて「少年水産体験教室」参加者募集がはじまりました。(こちら女性もOKなんですが、少年ってなんでつけたのかしら?)
ともかく申込はじまってます。HP上トップに授業風景のスナップ集が同時にUPされていてさまざまな授業があることがわかります。 また、申込み用紙にもありますが水上バイクや潜水体験が当日できます。注目すべきは弁当が別途申込になっている点。すごく親切だと思います。というか近隣にコンビニ以外に弁当買えるお店はないかなあ。食堂はたくさんありますが、もし県外から行かれる方は弁当申込をわすれずにー!!
さて、e-statにて水産業の就業人口構成を確認して高齢化を実感した前回。かつ、就業人口自体も毎年減少しておりました。今回はその減少理由を確認できる統計がないか調べます。ということで読み漁っていたのが「漁業センサス」という調査。5年に一度で現在2013年度の調査中なんで、ひとつ前の2008年が最新です。
概要を「利用者のために」から抜き出すと下記のようになります。
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1 調査の目的
2008年漁業センサスは、我が国漁業の生産構造、就業構造及び漁村、水産物流通・加工
業等の漁業を取りまく実態を明らかにするとともに、我が国の水産行政の推進に必要な基礎資料を整備することを目的とする。
2 根拠法規
2008年漁業センサスは、統計法(平成19年法律第53号)第9条第1項及び漁業センサス規則(昭和38年農林省令第39号)に基づく基幹統計調査である。
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と国内水産業の基礎データ調査ってことですね。震災以前のデータとはいえその1、その2で見た限り漁業就業人口は右肩下がりなわけですから、問題はないでしょう。一覧より総括編を探ってみます。
はあ・・・・いくつあんんだああああ!!!
とおもいつつ、これを自宅でただで見れると思えばこれくらい我慢ですな。(モデムやカプラーで通信していたオールドタイプです)
ただ、これらの内容を確認するんでまる2日つぶれました。毎回excelシート一枚なんで結構見るの難儀です(ブックにしたら大きくなりすぎからやめているんでしょうが)
内容確認したところ、下記2表内のデータからすこし面白いことを見つけました。
①『累年統計 』ー『海面漁業 』ー『男女別・年齢階層別漁業就業者数』
②『海面漁業に関する全国統計 』ー『海面漁業の構造変化』ー『基幹的漁業従事者の年齢移動経営体数』
※表のタイトル段落を書いてみました
①『男女別・年齢階層別漁業就業者数』 は、この漁業センサスの5年ごとの調査結果を並べたもの。経年によって人数の増減が分かります。こちらは、その2でも見つけていた表の数値ですね。
②『基幹的漁業従事者の年齢移動経営体数』は、平成20年とその5年前平成15年の結果と比較して就業者の変化をみています。これは、年齢を5歳刻みに確認することで、数値の変化をみています。5年前と同じように働いていれば人数に変更はなし、新しい人がいれば増えている、そして水産業を辞めた人がおおければ数値は減ることになります。
この読み方は①『男女別・年齢階層別漁業就業者数』にも通じます。つまり5年ごとに、右斜め下のセル数値の変化が重要ってことです。
そこで経年を示す①について右斜め下のセルの値を「増えている→黄色」にしてみました。ただし注意書きにあるように平成20年度の値は定義変更が発生しているので「増えている→だいだい色」にしてみました。
■男性
■女性
まず全体。日本の就業パターンとしては大学卒業までで一度就職するのが一番多いので、25-29までは就業人口が増えていくことが想定されます。かつ、漁業就労者には家族経営体が多いんで、家族が就労者のパターンも一定数あると思われます。
ところが男性の表をみるとですね、昭和58年から平成10年くらいまで年齢があがると減るんですよ。20-24の時点で減る。これは仕事がきついからか、儲からないからか、この時期若者が漁業から離れて行っていることを表しています。
ところが平成15年で就労者が15-39歳までの若年層で増えるんです。これ、前回平成24年度の就労者年齢別の円グラフ ↓これ
これの15%に当たる部分が増えているんです。
平成10年から漁業で働く若者ふえているですよーー!!
50歳以上になると就労者が減っていくのはサラリーマンにも見られる現象ですね(いわゆる定年)だから、いま漁業就労者が老年層の減少によって急激に減っているように見えるのは、一時期若者が漁業から離れて行った時期があるからなのでした。
サラリーマンとして私想像するんですが、世の中が不景気になった時期、一般企業が数年新卒者を採らない戦略とることありますよね。するとそのときはいいんですが、会社が育ってきたときに採用していなかった期間によって、人材が足りなくなることがあったりします。いま漁業はその状況だってことなんでしょうかね?
この増えた部分に来ている若者はだれか。これは国内からの一定数の就労、転職による就労、そして海外からの就労者になると思われます。これは
『海面漁業に関する全国統計 』ー『4 11月1日現在の海上作業従事者(経営体階層別家族・雇用者別漁業従事者数)』
にて、海上作業従事者の住所別があるんですが、家族と雇用者でわかれており、雇用者は日本人と外国人で分けられております。
※図が小さくなりました
こちらで21万人中、12万人が家族。それ以外が9万人。漁業が家族経営60%くらいってことですな。そして雇用者のうち海外からの漁業就業者は6,170人。6-7%は国外から集まっている方々なのでした。
今回は、漁業就業者が減っている問題について調べてみました。結構難題で数日かかってしまいましたが、単純に若者が漁業を嫌っているわけではないとわかっただけ良かったです。
次回は漁業が儲かるのかって点を統計データから確認してみます( ̄^ ̄)ゞ