てすてっど(testedquality)県外の水産高校受験の記録

県外の水産高校受験を記録し始めて、勝手に水産高校と水産業を応援するブログになりました。

2022/06/03 2022年版勝手に紹介リンク作成しました。一部サイトでhttpのみの場合、そのままリンクしております。

長崎佐世保の旅その5 西海橋・新西海橋・針尾送信所と名建築物だらけ

長崎佐世保の旅その5やっと2日目の話です。もう一つの目的地針尾無線塔について。

ハウステンボスからタクシーツアー

変なホテルの作りについて

昨晩ゆっくり寝て朝ご飯もしっかり食べてからチェックアウト。本日はホテルエントランスまで観光タクシーが迎えに来てくれるため、待ち時間を利用してエントランスで改めてホテルの作りで感動した点を書いときます。

ここはエントランスなんですが真ん中の白いものが実は空調機器です。2月でしたので暖房として使えるもので、すべての部屋にこれがあるのです。これエアコンと違って風を出さないので花粉症の子供にありがたかった!最初寒いんでエアコンを稼働したら子供が鼻水止まらなくなってしまったんです。そこで止めたのですが今度眠れるかなーと心配したもののこちらを稼働させたら寒くならずに夜を過ごせました。

こちら至るところにありまして、カラオケ&バーカウンターにも設置されているのですが室内でアクセントになっていて違和感がなかったです。今度また泊まるのはホテルヨーロッパですが(昨晩誓ったので)ここもまた泊まるのは良いなと思ってます。

針尾送信所をタクシーでめぐるなら

さて今回の観光コースは以下の順番で2時間で回る短め観光。針尾無線塔まではハウステンボスから車で15分程度なので西海橋なども巡ります。

変なホテル→西海の丘展望台→針尾送信所→浦頭引揚記念平和公園→ハウステンボス駅

その1でも書きましたが使った観光タクシーコースを提供していた「ハウステンボス観光」さんは2023年3月末で営業終了ということです。

testedquality.hatenablog.com

そうなると同じようなタクシーでハウステンボスから行く場合ラッキータクシーさんに相談いただくのがよさそうですが

www.luckygroup.jp

もし佐世保駅からでもよければ、市の観光協会が提供しているタクシープランで行くのもありです。ただしこちらだと2時間半コースとなってしまいます。

www.sasebo99.com

西海の丘展望台

時間より5分前にタクシーは到着。そこで荷物をトランクに詰めこんでエントランスで記念撮影を済ませ、時刻通りにタクシーは出発しました。

最初に着いたのは「西海の丘展望台」という公園。新西海橋、西海橋を見下ろせる展望台がある広場です。

この眺め!素晴らしい!奥が西海橋。手前が新西海橋。実は西海橋は長崎といわず全国的に非常に重要な橋なんです。
なんと戦後すぐに着工され1955(昭和30)年に日本初の有料道路橋として完成。そして令和2年には重要文化財に指定されています。

実は佐世保市側からこの展望台がある場所西彼杵半島は今でこそ10分足らずで着くのに、陸としてはつながってないのです。Google マップを小さくすると分かりますが長崎市からも遠く、佐世保市へは船で渡らざるを得ないため長年「陸の孤島」と呼ばれていたそうです。そしてその船も伊ノ浦瀬戸の海峡は非常に急流で渡るのも大変な場所。急流なので渦潮が出来るくらいなのです。

ということで西海橋が出来たのは本当にこの地区の悲願だったそう。

www.pref.nagasaki.jp

この西海橋を建築したことで日本での大型橋の建築技術が進んだのだとか。今では新西海橋も出来上がって佐世保から長崎への重要経路となっております。さて、右側は西海橋という重要文化財が見えますが、左を向けば針尾無線塔というもう一つの重要文化財が見えます。

17才の帝国での写真はここから撮影されているのでしょうね。しかし西海橋もすごいけど針尾送信所もすごい建築物です。現在長崎で一番高い建造物はこれなのです。

新西海橋を歩く

ここから新西海橋の遊歩道までタクシーで少し移動します。運転士さんが

「対岸の出口で待ちますので歩いてきてくださいね」

と言って去っていかれました。見ると整備された遊歩道ウォークデッキが建物の間から伸びています。進むとこの看板。新西海橋は西海パールラインという有料道路の一部ですが人は無料で歩くことが出来ます。看板から振り返ると遊歩道が車道の下に伸びています。

長い。両側が眺めがよくて怖い。子供は大喜びで進んでいきます。

こちらは1か月に1週間くらいに渦潮を見ることができます。そこを船で渡らないと佐世保に行けないのは大変だったでしょうね。今私がここを歩くのも厳しいのですが。

この日は大潮までには1週間以上空いてましたので渦はありませんでした。

歩道の中心部には休憩場所があります。ガラス張りの場所もあり下を見ることが可能。

渡り終えると針尾送信所がさらに近づきます。

そしてやはりここを船で渡るのは大変だったろうなと対岸を見上げます。

遊歩道を降りてくるとタクシーが待っていてくれました。これは楽です。ここには眺めの良い美しい建物のお手洗いもあるのでぜひ見ていただきたいです。手洗い場がガラス張りです。

さて再度タクシーに乗ってここから針尾送信所に向かいました。12月などはライトアップされて大変綺麗だそうで、夜も人が沢山見学に来るんだと教えていただきました。

針尾送信所とは

着いた場所には管理者向けの建物。この建物も当時の再現だとか。

管理者の方に声をかけると「ご自由にご覧くださいね」とのこと。見送られて子供と二人で出発しました。先に内部も見学できる塔へ向かいます。というか振り向くとすぐに見えるのです。

良い天気だったことを心から感謝しました。美しい。数分歩くと根元に到着します。

3号無線塔

こちらは3号無線塔。国の重要文化財に登録されています。

建築は1922年。昨年100周年を迎えました。そうは見えない表面のつや。コンクリってこんなに劣化しないものでしたっけ??行こうとしていた軍艦島が侵入禁止になっているくらい朽ちてきていることを考えると、同じように海沿いにあるこのコンクリ製の塔の凄さを感じずにはいられません。なんだこれ。

3号塔は中に入れるようになっています。

改めて結構海沿いに立っていることが扉近くまで来て分かります。常に潮風に去られてていたのです。先ほど居た新西海橋が対岸に見えます。

扉は日中開けているそうです。早速入ってみます。

一緒に運転士さんも付いてきてくれて中を解説してくれました。

「中は普通螺旋階段とかつけて登るんだけど、これまっすぐな階段しかないのよ。上るのも命がけよ」ひーーー。想像するだに怖い。

資材などは手前に置かれていた滑車(というか巻き取り機械?)で持ち上げていたそうです。これ最近ダッシュ島でみたような・・・ロープウェイのやつだ。

そして階段は確かに上まで続いています。130mあるんですよねこれ。

しかし中もキレイです。軍艦島のイメージで来た私には想像できなかったものが目の前に広がっていて困惑しました。外に出て改めて見上げるとすでに異形にしか見えない。

運転士さん曰く「この建物昨年耐震検査受けたら合格してあと100年は大丈夫っていわれてるから安心だよ」とのこと。何もかもが規格外の作りです。100年前の建築物ですよ?

混乱気味に下に降りて今度は17歳の帝国で内閣が作られた電信室に向かいます。(写真奥の建物)

父親に「ニイタカヤマノボレ」はここから発信されたと言われ育ったのですが(戦争マニアだった)実はそれは裏付けがないとここにきて初めて知りました。そうなんだ?それでもこの建物の凄さに変わりはありません。はい、そしてこちらが無線室。この中にも入ることが出来ます。それも自由に。ちょっとびっくり。私たち以外は本日いませんでしたが、けっこう信用されててありがたいですね。

入り口でヘルメットを借りて着用後入ります。

直後に当時の写真が飾ってあるのですがそこで当時の本来の姿が。上部無線のアンテナがあったんですね。納得。

そしてアンテナがあるってことはこれをメンテナンスする人がいたってことでこれ。

ここは前後海軍から海上保安庁管轄になったらしく看板が残っていました。

いくつかの部屋を通って発電機があった広間、機械室へ到着。

当時はこんな感じだったらしい。模型が展示してありました。この塔1本現在のお金で50億かかったらしいです。

「強く進んで朗らかに」この文字みて「戦争しちゃいかんね」「ね」と親子で声が出てしまいました。これだけの技術力とお金を戦争に費やしたのです。

管理人さんの建物に戻ってお話を聞きました。どうしてもわからない!なんで100年こんなに丈夫なのですか?

「どうやら玉砂利を何度も手洗いして塩気を完全に取り除いたらしいです。塩気がないので丈夫なコンクリになったとのことです。あとは国内最高峰の技術者を派遣して作らせらからと言われてます。」

おお・・砂利の手洗いとか気が遠くなる作業です。塩気が入って鉄筋が痛むのがコンクリがダメになる主因ですから塩気なければ丈夫になります。

あと今日は人いないんですが普段は多いのですか?

「はい、毎日東京から人が来るですよ。17歳の帝国放送されてから『あの建物が本当にあるんだ!』と知った星野源さんのファンが毎日来られます。」

それは源さんファンの私も含めてってことですね。それはとても良い話です!現在は寄付で掃除や保護活動をしているとのこと。それを聞いて置かれた募金箱にお札でお金投入。ぜひこれからもよろしくお願いいたします。

ということで針尾送信所ゆっくりと見学することが出来ました。これはタクシーで来たかいがありました!

testedqualityとはCowboy BebopというアニメのDVDボックスに描かれた造語から。多分品質検査済みって感じ。