こんにちは。やっとPCが戻ってきましたのでブログ再開します。
年末から1月にかけて国内は大雪が続いて、雪が降る地域で生活を麻痺させ、交通を寸断する混乱が生まれました。そしてただでさえコロナと大雪で国全体で頑張っている中、さらに追い打ちをかける状況が発生しました。
それは電気不足です。
今年1月になってから、ニュースやTwitterなどで「できる範囲で節電してください」という電力会社からの呼びかけをお聞きになったと思います。こちらは「ほくでん」こと北海道電力ネットワークのHPに掲載されたもの。
皆様北海道で2018年9月に発生した震度7の地震を覚えておられますか?その際北海道の主力だった火力発電所1か所が停止、全体の約半分を失いました。さらにこれを引き金にして北海道全域で大規模停電、通称「ブラックアウト」が発生しました。朝日新聞さんのまとめ記事を掲示しておきます。
東日本大震災以後、原子力発電所の停止命令が出て北海道は泊原子力発電所が停止。停止していることで、火力発電所各所が代わりを担って来たこと。今回停止した火力発電所が北海道全域の50%を占めていたこと、電力確保のために定期的なメンテナンスもできない、まさに自転車操業的な状況となっていること、等ドミノ倒し的な問題の連鎖が裏にあったことが判明しました。
記事にもある通り、もし発生が冬であった場合確実に死者が発生したであろう深刻なものでした。またその後泊原子力発電所は停止したままですので、北海道内の電力事業者や公共団体等が再度の発生を防ぐ様々な対応を進めています。以下の記事は北海道の農業における対応の記事です。
国内初の大規模停電から3年、今年2021年再び大規模停電への危険性が全国で発生しました。今度は寒波により電力使用量が増えて電力会社の限界に達したからです。単純に電力不足です。
寒さで電力需給厳しく 電気事業連合会 節電へ協力呼びかけ #nhk_news https://t.co/svLpIUj9p5
— NHKニュース (@nhk_news) 2021年1月10日
寒波は東日本大震災以後今まで何度もありましたよね。なぜ10年経った今年初めて電力不足になったのか。それはLNG=液化天然ガス(Liquefied Natural Gas)が足りないから。わかりやすく説明していただいてたのが、Twitterアカウント「たそがれ電力」さん。以下引用致しますので、全スレッドを読んでいただきたいです。
年末から厳しい寒さが続き大きく伸びた電力需要に応えるため、LNGを使ってどんどん発電してきました。原子力はほとんど動いていないし、雪が降れば太陽光は発電できないのでLNGに頼るしかありませんが、LNGは石油と違い大量に長期間貯めておくのが難しいので、どんどんLNGが減っていきました。→ pic.twitter.com/CRsH7LGRR7
— たそがれ電力 (@Twilightepco) 2021年1月11日
日経エネルギーが、LNG不足と不足に伴う政府の行動を批判した記事を出しました。ここまで批判的な記事を出すほど危機的なのか、と正直怖かったです。
日本では今、3.11以来の電力不足が起きています。ですが政府は節電要請を出すことに難色を示しています。寒波の中で停電してしまったら命に関わります。発電燃料のLNG不足が原因なので、時間帯を問わず、少しずつでも節電し、使用電力量を抑えて燃料を温存することが大切です。https://t.co/XyA9eFpMBC
— 日経エネルギーNext (@nikkeienergynex) 2021年1月11日
- 原子力は停止したまま(北海道泊発電所など)
- 天候が悪く日が出ない、ましては雪が積もっては太陽光発電が使えない
- 火力発電はLNG(液化天然ガス)が足りてないから発電量増やせない
ここまでは、記事で理解できました。で、ここで「量が貯められないってどういうこと?」とググったところ東京電力の解説記事を発見。
LNGって環境問題の解決策として重油から置き換えられたのですね。SDGsにおけるクリーンなエネルギーを利用するってテーマに合致するのです。そしてガスっていうくらいなんで運ぶのも専用船で、-162度まで冷却して運ぶなど手間もかかるのですが、利用が世界的に増えているのです。でも運ぶには専用船じゃないと無理ですね。
そして足りない問題に拍車をかけたのは海上物流の滞り。この点については日本海事新聞のTwitterアカウントが解説をしてくれてました。需要が高いので専用船が足りず価格高騰。国内の電力会社はLNGが足りないので、緊急手段で重油のみでLNG火力発電所を動かそうとまでしています。しかし重油の輸入を増やすには、タンカーが必要ですがLNGへの切り替えで国内需要が減っていたため、発電所への移送に必要なタンカー自体が数が少ないという状況で、必要な場所に国内でもすぐに運べないわけです。
今冬、日本を取り巻く海上輸送は、
— 日本海事新聞写真部 (@kaijiphoto) 2021年1月21日
・船員交代の停滞による乗船長期化
・コンテナ不足と港湾混雑による物流の混乱
・暖房需要の急上昇とパナマ運河での滞留によるLNG船の払底
・石油火力発電所へ重油を輸送する内航黒油タンカー不足
が重なり厳しい状況に置かれています。 pic.twitter.com/el90MU2SZB
外航LNG船の需給も逼迫。米国積み極東揚げLNGの遠距離トレードが拡大しており、国内や中国の電力・ガス会社が調達を急いでいます。パナマ運河の混雑や、米国産LNGの厳格な積み期日もタイト感に拍車を掛け、大西洋では、日建て30万ドル(約3500万円)台の超高値成約も報告されました。 pic.twitter.com/5s0Fb3rqGV
— 日本海事新聞写真部 (@kaijiphoto) 2021年1月21日
私たちの「当たり前」は海上物流によって支えられています。
— 日本海事新聞写真部 (@kaijiphoto) 2021年1月21日
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、世界各地で物流を維持するために働いている多くの人々と、航行を続ける船舶に目を向けていただければと思います。 pic.twitter.com/0jbqaMFnuE
元々重油などの資源不足から原子力発電を始めたに関わらず、現在は原子力を十分に使うことができてない、さらに船員不足に海上物流の混乱、エネルギー関連の輸送問題と複合した要因により発生したのが今回の電力不足問題となって表れた、ということです。
「『たかが電気』というな」今回Twitterにもトレンドで上がっていましたが、今コロナ治療で電力必要な時、一時たりとも途切れるわけにはいかないのです。停電したら戦場状態の病院が大混乱になるのは目に見えてます。
その状況で電力に関わっている皆さんが今大変な努力をしてLNGを運んでくださっている、だから国内の電力が保たれているのです。本当に本当にありがとうございます。
海上物流に関わっている船員や港湾技術者を育てる学校について、当ブログでは毎年紹介しております。また国内海上物流を支える内航船の日についてもご紹介しております。もしよろしければ過去の投稿を見ていただけると幸いです。
コロナと電力不足という2つの大きな問題に立ち向かう2021年となりましたが、それでもまずは自分が出来ることから頑張ってきます。皆さんと「生きてまた会おう」って思ってますから!!
【NHK紅白】星野源『うちで踊ろう(大晦日)』フル・バージョン
星野源が『第71回NHK紅白歌合戦』で披露した、「#うちで踊ろう(大晦日)」のフルバージョンが、現在NHK公式YouTubeチャンネルで公開中!
— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) 2021年1月10日
元々の歌詞に2番を追加した、新たな「うちで踊ろう」となっています。歌詞もぜひチェックして下さいね!#DancingOnTheInside #NHK紅白https://t.co/z1XCBvpCX0 pic.twitter.com/e0BmmZMoNt