てすてっど(testedquality)県外の水産高校受験の記録

県外の水産高校受験を記録し始めて、勝手に水産高校と水産業を応援するブログになりました。

2019/04/01 ★22013年分のHTTPs化がまだ完了しておりません。また一部サイトでhttpのみの場合、そのままリンクしております。

私の好きなおじさん

本日は休日で雨が久しぶりに止んだからと洗濯を頑張っていたら電話がかかってきた。珍しく父親からの電話だった。

「今日は良いニュースと悪いニュースがある」とショートショートのようなことを言い出したのでどっちでもいいよと言うと、少し息を整えて「叔父さんが見つかった」と告げた。そして悪いニュースはもうこの世にいないということだった。

独身の叔父さんは5人兄弟の一番下で母親と二人で住んでいて、中学校くらいまでは他の兄弟の子供たちが沢山泊りに行くと全力で遊んでくれる人だった。花札を教えてくれたのも、バイクで家に送ってくれたり「もう男知ったか?」などとぶしつけに聞くのもいつもだった。

叔父は大変悪か男だったらしく、修羅の国での悪いなので考えるの避けたい感じなのだが、私の知っている叔父さんは土方のまとめ役で非常に色が黒くて、でも彫り物が見えないようにいつも晒し木綿の半袖で風呂に入って私たちの髪の毛を洗うので「脱いだらいいのに」というと「これはお前らには見せたらいかんと」(いけないよ)と返答されてそんなルールがあるんだと当時思ったのだ。

そんな叔父さんを姉となる母と父はいつも大事にしていて、叔父と一緒にご飯を食べるのは楽しかった。

「俺が悪かことばっかりするけん、ほかの家族はみんなうてあわんごとなったっちゃけど(相手にしない)そげんときでも警察に謝りに来るのはいつもお前のかあちゃんやったとよ」と飲みながら小学生の私に話をする叔父さん。

いつも父から「デートで新天町ば歩くと『お姉さんこんにちは!』って悪かとがみんな挨拶してくるっちゃけん大変やったとよ。」と聞かされていたので叔父さんの話には納得した記憶がある。

そんな叔父は10年以上前に急に行方不明になった。荷物をすべておいてアパートを出て行ったのだ。出ていく理由も言わず、メモもないままで、それでも父も母も待っていた。

今回連絡が来たのはほんの偶然だ。お店を開いている別の女兄弟のところに叔父の担当さん(警察か福祉課かは不明だが)が懇意にしていたらしく、女兄弟の名前を偶然知った時に確認してくれたことがきっかけだったとのこと。珍しい名前なので憶えてくれていたらしい。叔父は連絡先などをすべて捨てていたし皆名字が変わっていたので、探すことができなかったらしい。本当に偶然見つかったのだ。

電話を受けているときに、横では「アンナチュラル」が流れていた。監察医が死因を特定している。叔父の死因に不明な点はなかったとのことなのが救いだと思う。

「色々悪いこと考えてきたけど、この10年ちゃんとしていたのだとわかってホッとしたよ。」そんな母の声は明るかった。もう不明人の記事を探さなくてよい生活が戻った。叔父が悪いことをしてなかったことがなにより安心したのだろう。

「今度戻ったら合同墓地にお参りしたいから連れてって」

秋の彼岸には実家に戻ろう。そして墓参りで叔父に会いにいく。ピース缶と白波もって会いにいく。流れるLemonの歌詞が沁みる。

testedqualityとはCowboy BebopというアニメのDVDボックスに描かれた造語から。多分品質検査済みって感じ。