こんにちは。関東は明日から梅雨入りだということで、エアコン扇風機、夏ふとんの入れ替えなどを週末終えました。子供がいる山口は昨日今日と大雨と風で連続して列車が泊まって電車通学の子供たちは大変なことになったようです。「列車がくるまで駅でまってください」はまだしも「学校から迎えがくるまで駅に待機してください」というメールを見ると、東京でこれやったらどうなるのかなあと想像してちょっと怖くなったり。ほら東京のひとは台風でも出社へいきでしますからねえ・・・・
さて、現在映画館で「WOOD JOB!」という映画が上映中です。こちらWATER BOYSやSWING GIRLSなどヒット作が多数の矢口監督の最新作。三浦しをんさん原作の林業をテーマにした小説を原作としてます。ほぼ日刊イトイ新聞で現在インタビューが連載されているので詳細はこちらを。
揺れ動くほんものの景色のなかで。 http://t.co/i8kjguGul1 『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』 矢口監督との対談。この映画で林業関連の本がたくさんでたので、林業と水産業の産業構造の違いを調べてます。映画も行きたいんだよねえ
— てすてっど(testedquality) (@testedquality) 2014年6月3日
で、この映画のため現在の林業を紹介した林業の本が最近いろいろと出版されてコーナーなんかが本屋さんにできているんです。TVなどでも特集されているのをみて、私一次産業として林業が気になりまして、ちょっと1冊買ってみることに。それがこちら。
東京都西多摩郡で林業を行う会社「東京チェンソーズ」の設立とメンバー、そして日々の仕事を紹介しながら林業の歴史や現在の林業の問題点、そして問題を解決していくための新しい動きなどが文字通り「いきいき」と書かれています。
この本タイトルは「林業男子」とあるのですが、かっこいい男性も女性が複数でてきます。映画を作っている矢口監督も出てきます。全体が非常にポップで明るい本となってまして読みやすいのですが、林業の成り立ちや通常業務などが初心者の私でもわかりました。
で、林業というのは奈良時代に木造建築が急速に広がり
「木の使いすぎで山がなくなる。洪水とかで人も死ぬ」==>「山に木を植えて保護&育てたら販売」==> 使い過ぎに戻る
の繰り返しだったようで、山の管理は時の政府や有力な寺の大事な仕事でした。が、、昨今日本の歴史で初めて「木が使われない」時代になったことが問題となっているということがわかりました。だから本の中でも、木を使うための仕組みを増やすことを官民一体で進めている事例が沢山でてきます。また林業は常に人の手で森を手入れすることが重要だ、と本にでてくる方々が繰り返し語ります。前述の東京チェンソーさんはファンドを立ち上げているのですが、集まったお金で「持ち主がいる森林を借りて手入れに費用が掛かる下草を切る、間伐するを代行。育った木をファンドの出資者に渡す」ことをします。
このあたり、なんか漁業と逆だなと思ったんです。漁業は世界的な流れで
「魚をとりすぎて魚がいなくなった!」==>「魚を保護&育てたら販売」
の時代を(日本以外は)迎えています。保護するために、漁業従事者が水揚げできる量を定めた漁獲割り当て制度を取り入れた海外各国は、大きく育った高値がつく魚を定量で販売できるため、漁業従事者が豊かになって特にノルウェーは国の主幹産業にまで発展しております。が、日本ではなかなか国として漁獲割り当て管理を行うことができてません。
「魚をとりすぎて魚がいなくなった!」==>「魚を世界中からあつめよう」の状態(>_<)
林業の人は「人が手を入れて守って当たり前。守るのは次の世代のため」だと考える。本を見ていると「自分が手を入れたこの森は、100年後の人のため」って普通に考えておられる。自分はこの働きでお金を得られてそのうえで森についてはそのあとの人のことを考えてる。
正直林業の考え方が今の漁業に必要だわ!って強く強く思いました。自分だけでよいって考えはもう無理なんじゃないかな?そんで集めるを希望しているのは消費者の私たちに責任がある。この悪循環を断ち切るために、水産省には頑張ってほしいんです。現在行われている水産庁の「資源管理のあり方検討会」などもネット中継などぜひしてほしいところ。公聴希望者があふれるのに会場をせまくしたりとか、いけてないよね。
福山雅治の「生きてる生きてく」って歌にもありました。
「100年先でがんばってる遺伝子に 役に立てますように 今を生きてる」
とりあえずは、じぶんができることからやっとこうと思ってます。